妻を悩ませるセックスレス 解消のヒント ~男女の性欲がピークになる年齢の違い ~ #009
このブログでお伝えするセックスレスは、旦那さんが性行為に背を向けていて女性側が悩んでいるケースについてです。
結婚して数年したらセックスレスの状態になっていた、妊娠、出産をして育児に奮闘していたらセックスレスの状態が続いていたなどで悩んでいる女性は意外と多いと思います。
セックスレスの原因については別の記事でお伝えしますが、ここでは影響を与えいてる要因の一つとして、男性と女性では性欲がピークになる年齢が違うということについてお伝えします。
旦那さんとセックスレスが続くと原因が自分にあるのではないかと思ってしまったり、魅力がなくなってしまったのではと不安になったり、年齢を気にしてしまったりして、自信がもてなくなってしまうことがあるかと思います。
そうなると、ネガティブな想像が連鎖して気持ちが沈んでしまったり、旦那さんとのコミュニケーションがぎこちなくなってしまったりしてもっと心の距離ができてしまうことがあります。
どうしてセックスレスになっているのかを考えるときに様々な要素が絡み合っているという視点をもつだけでも見え方が変わります。
1 男女の性欲のピークは違います。
男性と女性の性欲のピークの時期は大きく違います。男性のピークは10代~20代前半、女性は30代~40代前半と言われます。
わたしはこの性欲のピークの違いについて知ったのは、約20年くらい前に思春期のお子さんの問題行動に携わっていて、望まない妊娠がなぜ起こるのかという点で男の子の性衝動について調べていた時でした。
ホルモン分泌量の変化等に伴って性欲は変化する。意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
男性の性欲のピーク
男性は年齢に関係なく、対象となる女性がいれば自然に性行為をしたくなる、若い時ほど欲情しやすいけど年を重ねてもそれは変わらないもの。そんなイメージありますよね。実際、そういうタイプの男性もいますし、ドラマや映画、芸能ニュースでもそう感じさせられてしまいますよね。
ですが、一般的には男性の性欲のピークは10代~20代前半だと言われています。もちろん個人差はあります。年齢が進んでも性欲が衰えない男性はもちろんいますので。
男性の性欲は精巣で作られる男性ホルモンであるテストステロンの作用により起こります。テストステロンは筋肉量の増加を促すなど成長にも影響を与える働きがあり、分泌量のピークは10代と言われます。そして、テストステロンの分泌が高まることで、ドーパミンという興奮作用のある神経伝達物質を増やして勃起を起こし、男性が性行為を行うために必要な興奮を引き起こすと言われています。
10代の男の子は視覚からの情報やスキンシップだけでも、すぐに性的に興奮してしまうイメージがありますよね。でも男性だからといって、若いころと同じ強い性欲がずっと続くわけではありません。
10代~20代前半をピークにテストステロンの分泌量は徐々に低下していき、それに伴い30代、40代、50代と次第に性欲が減退し始めると言われます。もちろん個人差があります。
著しく下がったとしても「性欲が全くない状態」とは言えませんし、人によって性欲の減退時期も異なるわけですし、環境やホルモンの分泌量によっても幅があります。
ただ、一般論として言えるのは男性の性欲のピークはやはり思春期であり、年齢とともに下がる傾向にある、ということです。平均的な人生設計で考えれば、結婚して奥さんが出産し、子育てをしている時期には旦那さんの性欲は結婚前に比べて下がってきている可能性があるということです。 こうした知識をもっているかいないかだけでも、夫婦間のセックスレスに対する考え方が変わってくるのではないかと思います。
年齢以外で性欲を下げてしまう要因
また、疲労やストレス、抑うつ傾向などの心理的な要因によって男性の性欲が減退するとも言われます。仕事だけではなく、ご夫婦の関係がうまくいっていないと感じているようであればそれもストレスになり性欲が下がってしまう原因に繋がっている可能性があります。
「奥さんとしたくない」という以前に性欲自体が湧き出てこない状態です。
ストレス社会でもあり結婚して家族を養って、会社勤めをして、日々の生活をこなすだけで精神的に余裕がないという男性もけして少なくないと感じます。特に会社勤めの人であったり、公務員、社会的な地位が高い仕事に就いている人などはその傾向が強いのかなと思います。
日本は少子化が加速していますが、疲労やストレスによる男性の性欲の減退も十分影響していると思います。子育て給付金で解決できるような表面的な問題ではないと思うんですよね。
一方で、年齢に関係なく性欲が保たれている男性ももちろんいて、気力も体力もあって自分自身に強い自信をもっていたり、仕事に生きがいを感じていたり、体を使う仕事であったりなどポジティブな要因が影響している場合もあるかと思います。
半面、幼少期の愛情形成の問題や、思春期以降に性的な触れ合い経験ができなかったなどのネガティブな要素によって極端に強い性欲が維持される男性もいるわけです。
日本人男性の性欲の二極化、ですよね。少し極端な話になってしまいましたが。
では、女性の性欲のピークは?
では女性はどうなのか。
女性の性欲は愛情ホルモンであるオキシトシンの影響や男性ホルモンであるテストステロン、女性ホルモンのエストロゲンなどの影響を受けると言われます。
そして女性の性欲のピークは30~40代と言われています。女性ホルモンのエストロゲンの分泌がこの年齢でピークを迎えるから、とも言われますがもう一つ理由が挙げられています。
女性の場合、10代から20代前半にかけては性行為そのものに対する不安や緊張などが伴い、あまり性行為自体に前向きになれなかったり、快楽を感じることができない、けれど回数を重ねることで身体が慣れていきオーガニズムを感じられるようになるため年齢が上がるとともに性欲が高まっていくと考えられています。なので平均的な年齢で結婚した場合、それ以降、性的な欲求が高まっている状態という風に考えられます。
セックスレスの状態が続くと女性は寂しさも感じるし、どうすれば解消できるのかと悩んでしまうわけです。
既婚女性の浮気
既婚女性が浮気をする場合、旦那さんと関係が悪くなっていたり、セックスレスが続いているなどの背景が伺えます。女性として愛情を向ける対象を求めたり、恋愛感情を感じたかったり、体の繋がりを求めてアプリなどで新しい出会いを求める女性は少なくないようです。
これも性欲が30代~40代で高くなることが影響しているのかなと感じます。
好きだと思える人と心身ともに愛し合いたい、そんな心理が伺えます。女性は恋愛や体の繋がりに陶酔してしまうこともあるのでお相手しか見えなくなってしまうこともあります。
2 男女の性欲のピークの違いで起こり得る事
下記のグラフは男性ホルモンのテストステロンや女性ホルモンのエストロゲンの分泌量を考慮した「性欲がどう変化するのか」のおおよそのイメージです。(正確なデータではありません。)
複数の文献を見ましたが、表現や捉え方に違いがあり、これと言えるものが見つからなかったのでイメージとして作ってみました。複数のホルモン分泌などが複雑に絡み合っているため、正確に数字で表すことは難しいのかも知れません。また、海外のデータなどもありますが、受け継がれている遺伝子の違いや文化、気質などを考えると日本人と同じだとは考えにくいですよね。イタリア人男性と日本人男性では性欲が全く異なると思いませんか?
グラフはあくまで性欲がピークになる時期の違いとして参考程度にご覧ください。
個人差であったり、二人の関係によっても性欲は変動しますから一概には言えませんが、平均的な年齢で結婚をした場合、男性は新婚からお子さんの出産頃までは性欲が強かったとしてもその後は次第に落ち着き、下がり始めていく。欲求が少し落ち着く、ということです。
けれど女性は結婚した後に徐々に性欲が高まり、パートナーとスキンシップをしたり、性行為をしたいと感じるようになる。
つまり、夫婦で性行為に対しての温度差が生じている場合があるということです。
性欲の差 プラス 二人の関係
性欲の違いがある中で、奥さんとの関係がぎくしゃくしているように感じれば男性は無理をして体の繋がりをもちたいとは思いません。
例えば意見が食い違うような出来事が続いている時、夜になって二人の雰囲気が普通に戻っていると感じれば、奥さんはそういう雰囲気になってもおかしくないと思ったとしても、旦那さんはそう思っていない場合があります。
男性にしてみると例え普通に会話ができる状態に戻っていたとしても、気持ちが分かり合えなかった時の奥さんの言動が頭を離れません。夜になって奥さんが甘えてきたとしても「そういう気分にはなれない。」と感じたり、「わざわざしなくてもいい。」と感じている場合があります。数か月前の感情を引きずっている事もあります。自分の考えや思いが汲み取ってもらえなかったと感じると、プライドが傷ついてしまって心を閉ざしてしまうんですよね。
奥さんにしてみれば普通に会話はできているから旦那さんの気持ちに気付きにくいわけです。だからセックスレスの原因がわからなくて悩んでしまうわけです。
男性はパートナーに心を閉ざしてしまうと自分の気持ちを言葉で伝えようとは思わないから。本当に難しいですよね。
3 性欲が減退していても浮気はできる、、、?
そうなんですよね、確かに奥さんとの関係がうまくいっていないと感じている男性の中には家の外で女性を求める人もいます。けして若い男性に限らず。
延べ3000人以上の鑑定をしてきましたが、不倫のご相談はやはり多いです。
電話占いだから誰にも相談できない内容が多いのだとは思いますが、割引キャンペーンの日などは不倫のご相談が続きます。たった一人の鑑定師の元にそれだけのご相談が来るわけですから、考えている以上に多いのかも知れません。(とはいえ全体の割合で考えればしていない人の方が断然多いのでしょうけど、、。)
性欲が下がってきているであろう年代の男性であっても浮気相手とは性行為ができるわけです。パートナーが変われば、お互いを良く知らないからドキドキする感情が高まり刺激を受けて性的な興奮も高まりますから。
ただ、必ずしも性欲を満たすことだけで浮気に走っているわけではないのだと感じています。
浮気をする理由と浮気相手に求めていること
① 比較的多いのは、家庭での居心地が悪いと感じている男性の浮気
奥さんが子育てて忙しかったり、奥さんから自分が受け入れられていないと感じたり、家庭の中の居心地が悪いと感じている男性が精神的なよりどころとして、自分を男として認めてくれる女性を求めて浮気をしているケースが一番多いのではないかと思います。寂しさや孤独感からということです。
浮気に同情の余地はありませんが「精神的な繋がりや癒されたい」という心理的な欲求で浮気をしている男性は意外と多いように感じます。
そのため、中には浮気相手と気持ちが通じ合って強い結びつきになるカップルもいます。そうなると本気で離婚を考えて、浮気相手の女性と新しい人生を歩むことを考える男性も少なくありません。心の繋がりを求めているから「浮気」じゃなくなって深刻な展開になるわけです。
② 男性が奥さんへの不満を抱えていて当てつけのような気持ちでしている浮気
家で大事に扱われていないように感じている男性が不満から浮気をするケースです。「自分には男としての価値がある。」そう感じることで、自分の立場が奥さんよりも優位であるように思いたい心理があります。性欲半分と、自己顕示欲を満たしたい欲求が半々という感じです。
③ 性的な欲求からの浮気
もちろんこういう男性もいます。ただ、割合としては少数派だと感じます。家庭でもめ事を起こすリスクがある中で、性欲を優先して行動しているエネルギッシュな男性というのはそれほど多くないと感じています。
そして、一時的な関係、もしくは長続きしずらい傾向が伺えます。なぜなら衝動的に行動しているので、奥さんと女性、それぞれと円満な関係を続けることへの気遣いが続かず、揉め事が起こったり、男性本人が浮気をし続けることへのモチベーションが維持されないからです。
③一方、安易には浮気をしない男性も大多数
そこまでして性欲を満たしたい欲求もないし、まして家庭で揉め事は起こしたくないというタイプの男性ももちろんいますよね。女性からアプローチをしてもNOと言える、そういう男性もいます。ただ、やはりそういう男性の場合は奥さんとの関係がうまくいっていて、奥さんへの愛情があることが感じられます。例えセックスレスであってもです。
あくまでわたしの分析でしかありませんが、あながち大外れということはないかと思います。浮気や不倫という言葉が浸透して珍しいことではない時代ですが、男性が必ずしも性欲ありきで浮気をしているとは言えないのではと感じます。
4 「セックスレス」という状態が伝えようとしていること
話が広がってしまいましたが、この記事でお伝えしたかったことは「夫に性欲があるはずなのに、どうしてわたしのことを求めて来ないんだろう。」という意識に囚われてしまうと問題の本質からどんどん離れてしまうということです。
つまり「確かにラブラブではないけれど男なんだから普通なら求めてくるはず、なのに求めてこないということは自分に魅力を感じなくなったのかも」「わたしとはもうしたくないのかも」「他の女性としたいと思っているのかも」など、セックスレスによる不安から思い込みが膨らんでしまい、今、お二人の中で何が起こっているのか、旦那さんが何を求めているのか、という根本的な問題から離れてしまうことになり兼ねないということなんです。
例えばもし自分に魅力がないのかもと感じたら、メイクや服装、下着を変えてみようかと考えたり、痩せればいいのかもと考えたりしませんか?
でも旦那さんが求めていることはそういうことではありません。「セックスレス」に意識を向けすぎると、間違った方向に力を注いでしまうことになってしまうということです。
旦那さんは強い性欲を我慢しているわけではありません。関係が良くないのにわざわざしなくてもいい、その位の感覚なんです。
奥さんとの関係がほっとできて心地良くて、すべて受け入れてくれている、そう感じる関係になっていれば自然の流れで身体を求めたくなります。
つまり今の時代の男性はなかなか繊細で、気持ちが通じ合えていて、心も体もリラックスできる相手だと思えなければ体の繋がりを持ちたいとは思わない、ということなんです。
あなたの魅力が落ちているわけでもありませんし、年齢によって魅力がなくなったわけでもありません。
セックスレスであることが問題なのではなく、旦那さんがスキンシップを求められない状態(関係)であること、つまり旦那さんが心を開いていない状態である、ということが問題なんです。このことに目を向けなければセックスレスの解消以前に、二人の溝がどんどん広がっていってしまうということなんです。